林業生産地における森林路網の建設
我が国における木材の生産地から消費地への運搬法は、以前は筏流し等の水運、森林鉄道等が中心でしたが、1960年代以降は林道を建設し、トラックによる運搬が多くなってきました。
我が国の林道の路網密度は13m/haで、ドイツでは46m/ha、オーストリアでは45m/haとなっています。
林業生産地における森林路網には、林道のほか、作業道があります。
林道と作業道の明確な区分には難しい面もありますが、概念的には、作業道は林道から分岐して建設される道で、作業道の規格は林道よりも低く、作業道の建設費は、林道の建設費よりもかなり安くなります。
林道と作業道からなる森林路網の密度は、日本では17m/haで、ドイツ118m/ha、オーストリア89m/haとなっています。
我が国の森林路網の密度はかなり低く、健全な林業経営を行っていくためには、林道、作業道等の一層の整備が必要です。適切な路網密度に対する考え方、計算式には幾つかありますが、そのうち、基本的なものは、路網の建設費と集材費(伐倒した木材を路網に集める費用)との合計を最少とするような路網密度を最適路網密度とするものです。
森林路網の建設に当たっては、林地の保全等自然環境の保全に留意する必要があります。そのためには、以下のような点について検討を行っていく必要があります。
@地形に追随した道づくり:自然環境を極力保持するためには、切土、盛土等の土工量を極力少なくする必要があります。
このため、基幹的な道は別として、直線あるいは曲線半径の大きな線形を重視した地形克服型の路線よりも地形に追随した路線の選定を行うことが重要です。
このことは、路網の建設費の低減化にもつながります。A適切な水処理:森林路網の建設に起因する林地の浸食、崩壊は、主として、台風等の豪雨時に、これまで多くの水が流れていなかった箇所に大量の水が集められたことにより発生します。
浸食、崩壊を防ぐためには、適切な水処理が必要で、水は大量に集めることなく、きめ細かく、早期に沢に誘導することが重要です。
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